梵鐘
国宝梵鐘(ぼんしょう)は、かつて鳳凰堂南側の園池のほとりに建つ鐘楼にかけられていました。大気汚染による錆害など保存上の見地から取り外され、現在かかっている鐘は新たに製作された2代目です。
平安時代を代表する梵鐘で、古くから「声の園城寺(おんじょうじ)」、「勢の東大寺(とうだいじ)」、「姿の平等院」として日本三名鐘の一つになっていました。平等院の梵鐘の表面には、多くの華麗な文様が施されています。宝相華唐草(ほうそうげからくさ)の地文の上に鳳凰や踊る天人、獅子や龍などが描かれています。鬣(たてがみ)を真上に逆立たせた龍頭の首が撞き座に向かうのも平等院鐘が始まりです。