平等院ミュージアム鳳翔館開館20周年記念特別展
飛翔二十年 千古不易(せんこふえき)への挑戦
令和3年(2021)、平等院ミュージアム鳳翔館は開館20周年を迎えます。前身である宝物館から作品管理を受け継いで以来、当館は保存・修理・公開の三部門を統合し、寺院付属として日本初の登録博物館となりました。
なかでも約一千年もの文化を持つ平等院にとって、修理はひときわ重要な課題であり、その理念は当館の搬入口の大きさにあらわれています。平等院の中心的存在である鳳凰堂、そこに安置される本尊阿弥陀如来坐像は、特にかけがえのない宝です。これを守るため、当館は有事の際に本尊を運び込めるよう、開口部を広く設計されているのです。
一方で、当館には鳳凰堂に関わるものだけではなく、各塔頭の寺宝調査により見いだされた作品も幅広く収蔵されています。こうした作品を後世に伝えるため、当館では継続的な修理事業を行ってきました。本展覧会では、会期中第1期を修理、第2期には復元をキーワードに、当館20年の軌跡をご紹介いたします。
第2期では、修理過程の研究の成果として作られた復元制作の世界をご紹介いたします。
いずれも遠い昔に作られた作品ばかりですが、修理や復元の活動を通して、制作当初の時代へ思いを馳せていただければ幸いです。
会 期:[第1期] 2021年4月6日(火)~2021年7月7日(水)/ [第2期] 2021年7月8日(木)~2021年10月8日(金)
※会期中無休、展示替えあり。展示期間の日程については、後日掲示します。
時 間:9:00~17:00(鳳翔館)
料 金:無料 平等院拝観料が必要 大人600円、中高生400円、小学生300円
主 催:宗教法人 平等院
場 所:平等院ミュージアム鳳翔館(京都府宇治市宇治蓮華116)
【想定復元】日想観図 鳳凰堂西面扉絵 荒木恵信 平成24年(2012) 木パネル・紙本著色・金 平等院蔵
【想定復元】鳳凰堂西面扉押縁(部分) 荒木恵信 平成24年(2012) 押縁 板絵著色 平等院浄土院蔵
【修理後の羅漢堂(平等院浄土院)】
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