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2024.11.8

源氏物語図屏風 巡回展示のお知らせ

2016年に特定非営利活動法人 京都文化協会様より寄贈され、当院に所蔵されております「源氏物語図屏風」高精細複製品を、本年春から来年1月にかけて宇治市内の関係施設にて巡回展示いたします。

紫式部ならびに源氏物語への注目度が高まるなか、多くの方にご覧いただける機会となりますことを願っております。

各展示期間・場所については下記のとおりです。

〇2024年4月~6月末 お茶と宇治のまち歴史公園茶づな 交流館1階ロビー
〇2024年7月~8月末 宇治市役所 2階エスカレーター前(現在展示中)
〇2024年9月~10月末 宇治市観光センター 1階(現在展示中)
〇2024年11月~翌1月13日(予定) 宇治市源氏物語ミュージアム(現在展示中)

※展示期間は目安となりますのでご了承下さい。
※いずれも入館料等がかからないエリアで展示しておりますので、どなたでもご覧いただけます。

◎綴プロジェクトについて
特定非営利活動法人 京都文化協会ならびにキヤノン株式会社が社会貢献活動として2007年より取り組んでいる活動のこと(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)。平等院への寄贈は第9期になります。
屏風や襖絵といった日本古来の貴重な文化財のなかには、海外に渡ったり、国内にあっても劣化防止のため目にする機会の少ない作品が数多く存在します。
キヤノンの最新のデジタル技術と京都の伝統工芸の技を融合させ、オリジナルの文化財に限りなく近い高精細複製品を制作することを通し、多くの人に日本の貴重な文化財の価値を身近に感じてもらう取り組みです。
https://global.canon/ja/tsuzuri/index.html

◎『源氏物語図屏風』とは
原本は、メトロポリタン美術館所蔵、土佐光吉筆「源氏物語図屏風」四曲一双になります。安土桃山時代 16世紀の作品で、材質は紙本金地着色です。もともとは襖絵であったと考えられています。
この複製品は、和紙に印刷された上に箔押しされています。本作は土佐光吉筆と伝わる大画面作品の中でも数少ない真筆とされます。画中には光吉が最も得意とした王朝文学の傑作である源氏物語の「関屋」、「御幸」、そして宇治十帖の一つでもある「浮舟」の場面が描かれています。左隻の左下には本図が光吉筆で、一部を光吉の孫で土佐派中興の祖として知られる光起が補筆したとする、元禄5 (1692)年の紙中極があり、土佐派の繋がりを示す資料としても価値が高い。また国宝に指定されている俵屋宗達「関屋澪標図屏風」(静嘉堂文庫美術館所蔵)の画題、構図選択については、本作を手本にしたとする説もあります。


  • 源氏物語図屏風 左

  • 源氏物語図屏風 右


Facsimile of a work in the collection of The Metropolitan Museum of Art:
Scenes from The Tale of Genji: “The Royal Outing,” “Ukifune,” and “The Gatehouse”, Tosa Mitsuyoshi (Japanese, 1539–1613),
Momoyama period (1573–1615), mid-16th–early 17th century. Pair of four-panel folding screens; ink, color, and gold leaf on paper,
Image (each screen): 65 1/2 in. × 11 ft. 8 in. (166.4 × 355.6 cm), Fletcher Fund, 1955 (55.94.1, .2) Image © The Metropolitan Museum of Art.

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